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工場の壁に遮熱シートを施工する効果とは?メリットやデメリット、遮熱塗料・断熱材との違いも

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「エアコンをフル稼働させているのに、壁際だけ異常に暑い...」

工場や倉庫でよくお聞きする悩みです。特に西向き・南向きの壁は午後から太陽に照らされ続け、夕方にかけて室内へ強い熱を放射します。屋根の暑さ対策をされた方は多くいらっしゃると思います。それ自体は非常に有効なのですが、実は、屋根だけ対策しても立地によっては、屋根だけの対策では不十分になることもあるのです。

この記事では、遮熱シートを建物の壁に設置する効果やメリット・他の熱対策との違いをまとめました。壁への遮熱シートの設置を考え始めた方の参考になれば幸いです。

工場の壁際が暑くなる根本原因とは?

「エアコンを入れても一向に涼しくならない」「夕方になるほど壁際が暑くなる」

この原因は空調の性能ではなく、実は建物に侵入する熱の種類にあります。有効な対策をご検討いただけるようになるために、まず熱がどのように伝わるのかを整理しておきましょう。

熱の3種類(輻射熱・伝導熱・対流熱)と工場の特徴

熱の伝わり方には3種類あります。

  • 輻射熱:赤外線が空間を飛んで伝わる熱。太陽や熱した屋根が放射する。
  • 伝導熱:物体どうしが接触して伝わる熱(湯たんぽ型)。
  • 対流熱:温まった空気が移動して伝わる熱(エアコン型)。

工場の暑さの主な原因は輻射熱です。建物全体の熱移動の約70%を輻射熱が占めるとされています。真夏の太陽に照らされた金属屋根は表面温度が70〜80℃に達することもあり、その熱を室内に向けて放射し続けます。エアコンを稼働させても冷えにくいのはこのためです。

折板屋根・金属屋根が特に熱を持ちやすい理由

工場に多い折板屋根や鉄骨造外壁は熱伝導率が高く、蓄熱しやすい性質があります。高温になった屋根面が室内に向けて継続的に輻射熱を放射するため、室内温度が屋外より高くなるケースも珍しくありません。暑さ対策として最も優先すべきは、この輻射熱をいかに遮断するかです。

そして、壁際も屋根と同様、方角によっては太陽に照らされ続ける場所になります。壁も輻射熱の侵入経路になるため、壁際は特に暑くなるのです。

コラム:遮熱シートの仕組みについて

「遮熱シートって本当に効くの?」と半信半疑の方も多いでしょう。結論から言うと、効果が出るかどうかは工場の暑さの主原因である輻射熱に対して正しくアプローチできているかどうかで決まります。その仕組みをお伝えします。

遮熱シートが輻射熱を反射する仕組み

遮熱シートはアルミ箔を主素材とし、輻射熱(遠赤外線)を鏡のように反射することで室内への熱の侵入を防ぎます。アルミ純度99%以上の製品では輻射熱反射率97%を実現しています。まとめると、遮熱シートは熱を跳ね返すため蓄熱しません。太陽光がよく当たる場所に設置すると効果を感じやすいです。

 

壁に遮熱シートを施工するメリット

遮熱シートの屋根への施工はイメージしやすい一方、「壁に設置するメリットは本当にあるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。壁への施工で得られるメリットを具体的に見ていきましょう。

西日・外壁からの輻射熱を遮断できる

西向き・南向きの外壁は午後から強い輻射熱を室内に放射します。外壁の内側に施工することで、特に夕方以降の室温上昇を抑える効果があります。

冬の保温効果も期待できる

冬は室内から外へ逃げる遠赤外線(暖気)を反射することで保温効果を発揮し、暖房費の削減にも貢献します。年間を通じて省エネ効果が持続する点も、導入メリットのひとつです。

工場倉庫の稼働を止めずに施工できる

基本的に遮熱シートは建物の外側に施工するため、営業を続けながら施工できるケースがほとんどです。

壁に遮熱シートを施工するデメリット

遮熱シートは効果的な暑さ対策ですが、壁面への施工には注意すべき点もあります。事前に把握しておくことで、思ったより効果がなかったといった事態を防ぐことができます。

輻射熱以外には効果がない

対流熱・伝導熱には効果がないため、室温上昇を完全に防ぎたい場合には断熱材との併用が必要です。

結露のリスクがある

冷えたシートに室内の湿気が触れると結露が発生することがあります。防湿層の施工など、適切な施工手順が重要です。

工場に遮熱シートを施工した場合の効果

「じゃあ、実際にどれくらい効果があるのか?」が一番気になるところだと思います。ここでは温度・電気代・作業環境の3つの視点から、遮熱シートを施工した場合の具体的な効果を紹介します。数字で見ると、その費用対効果の高さが実感できるはずです。

屋根裏温度の低下効果

遮熱シートの実証実験では、屋根裏の温度は最大9度低下、屋根下の暖気塊温度は、約4℃低下という結果がでました。遮熱シートによって、屋根面から放射される輻射熱を根本から遮断することで、室内への熱流入を大幅に抑制できます。施工当日から体感できる即効性も特長のひとつです。

電気代・冷房コストへの効果

室内温度の上昇を抑えることで空調の稼働負荷が下がり、空調に伴う光熱費を30程度%削減できた事例があります。年間の電気代削減額は工場の規模によって数十万〜数百万円に達することもあり、初期投資を短期間で回収できるケースも少なくありません。

作業環境改善・熱中症リスク低減への効果

室内温度が下がることで、作業員の集中力・生産性の向上が見込めます。2025年6月より職場の熱中症対策が義務化されており、遮熱シートによる温度管理はWBGT(暑さ指数)値の改善に直結します。熱中症リスクの低減と従業員の定着率向上にもつながります。

 

遮熱シート・断熱材・遮熱塗料の違い

暑さ対策を調べると、必ずと言っていいほど候補に上がるのがこの3つです。どれも熱を防ぐという目的は同じですが、仕組みが異なるため得意・不得意がはっきり分かれます。自社の工場に合った選択をするために、違いを正しく把握しておきましょう。

遮熱シートと断熱材の違い

断熱材はグラスウールや発泡系素材で、熱の伝わるスピードを遅らせます。一方、遮熱シートは輻射熱を反射して建物への侵入そのものを防ぐため、屋根・天井への設置に向いています。断熱材と遮熱シートはそれぞれ強みが違うため、両者を組み合わせると、輻射熱と伝導熱の両方を同時に対策できます。

遮熱シートと遮熱塗料の違い

遮熱塗料は屋根・外壁に塗布するタイプで、塗り厚や施工精度によって効果にムラが生じやすい面があります。一方、遮熱シートはシートを貼り付ける工法のため均一な効果が得やすく、長期的な耐久性にも優れています。また、遮熱効果も遮熱シートの方が優れています。ただ、ある程度の遮熱効果も実現しつつ、色が自由に選べて建物の美観性が高まる点は遮熱塗料の優れている点です。

よくある質問

最後にお客様からよくいただく質問を掲載いたします。

Q:遮熱シートはDIYで施工できますか? 

A:小規模な壁面であればDIY対応の製品もあります。ただし工場の屋根・天井裏・壁は高所作業が必要になるため、安全面・施工品質の両面から専門業者への依頼を推奨します。

Q:効果が出るまでどれくらいかかりますか?

A::施工当日から体感できるケースがほとんどです。

Q:寿命・メンテナンスの頻度はどれくらいですか? 

A:高品質なアルミ箔シートは20年以上の耐久性を持つ製品もあります。一度施工すればほとんどメンテナンスは必要ありません。

Q:既存の断熱材がある工場でも効果はありますか? 

A:効果があります。断熱材は輻射熱を防げないため、遮熱シートを併用することで相乗効果が得られます。

Q:効果があるのは夏だけですか?

A:夏冬ともに有効です。夏は外からの熱を反射し、冬は室内の暖気を反射して保温します。年間を通じた省エネ効果が期待できます。ランニングコストがかからないため、初期投資の回収も見込みやすいです。

まとめ

工場の暑さ対策は、屋根だけでなく壁面からの熱も見逃せません。特に夕方以降も暑さが続く工場は、西向き・南向きの壁への施工が改善のポイントになります。遮熱シートは施工当日から効果が出て、電気代削減や熱中症リスク低減にもつながります。

メンテックラボでは、建物の無料診断を行っています。もし、自社の倉庫や工場の暑さ対策をどこから取り組めばいいかについてお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずはお気軽にご相談ください。

丸山 康史
この記事の監修者

丸山 康史

株式会社マルヤマ代表取締役

1997年の創業より、自動車メーカー様などの工場を数多く施工してきました。床・屋根・外壁の塗装工事から電気設備の交換、太陽光パネルの設置など、あらゆるお困りごとに対して、自信を持って高品質な工事をご提供します。

また、直施工なので『中間マージン抜き』で工事を提供します。豊富な施工実績を元に工場の経営者さまや従業員さまが安心して働ける環境を提供することをお約束します。

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